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レコードクリーナー


前に紹介したAV機器(と言ってもアナログTVとDVD-R/HDDレコーダと時代遅れのレーザーディスク)のラックの上にあるレコードクリーナーのことです。

まともに購入するとかなりの金額なので、個人輸入したのですが、引き取りが大変でした。まず神戸から自動車専用道路と高速道路を乗り継ぎ関西国際空港へ、あの空港へ渡る橋の通行料金、高いですね。これを往復ですからたまらない。また物は通関倉庫つまり外国にある扱い。通関手続きをするのですが、パスポートが無かったので、一日だけその通関倉庫にはいる書類を作り、印紙。落語の「ぜんざい公社」が頭に浮かんできました。倉庫業者に保管手数料を払って、現物を持って事務所へ、そこで品物の説明です。ターンテーブルにレコードを乗せ、センタースピンドルに切られたネジを締めてレコードを固定します。レコードをモータで回しながら、洗浄液をかけ、ブラシで軽くこすります。そしてその洗浄液と汚れを、掃除機の吸い口の様なものを持ってきて、吸い上げます。これでレコードの片面がきれいになるという仕組みです。
これを何回か説明したら、家の電気掃除機のような物だなということになり、形は違うが掃除機扱いにしようとなりました。ここで1時間ほどかかりましたが、電化製品で掃除機は税金がいらないことになり、無罪放免となりました。個人輸入で安くはなりましたが、この日一日で万円以上の出費になりました。しかし、通関しめでたしめでたし。

この装置を買ったのは、レコードはPVC(ポリ塩化ビフェニール)で、時間が立つと可塑剤が表面に浮き上がってきます。つまり音の溝にもこれが出てきます。これが音をぼやかすので、洗浄で可塑剤を取り除くのです。そうすると一枚ベールが取れたように、音がはっきりするのが不思議です。よくレコードをかけるシーンでプチプチという針音が聞こえるようにしていますが、よっぽどきたないレコードで無い限り、あのプチプチという音は出ません。それ以上をねらうとこの掃除機が必要になるのです。また録音された音楽は、スピーカーよりもかなり後ろでなりますし、プチという機械的なノイズはスピーカーの位置で音がしますので、音楽とプチは分離して聞こえます。これが本当のレコードの音です。

TVやラジオなどで無理に針音といいますかプチプチノイズを追加したもを聞かしていると、レコードを聞いたことのない人たちは、レコードはあのようなものだと勘違いするので、そろそろあの加工はやめても良いのではないかなぁと思っています。

写真のレコードクリーナー(左)のお隣の板状の物(右)は、レコードプレスです。曲がってしまったレコードを挟み、温度をあげ、整形し直す装置です。これは借り物で18万円程度のものだったと思います。テスト的に使ってみましたが、いらないと思いました。

オーディオは、周辺機器にもかなりお金がかかるホビーなのです。